夏至祭

丸花蜂

ヴェロニカのはしごを
のぼったり、おりたり
丸花蜂のいそがしさ
千まで花を数えたら もう日ぐれ。
妖精のまつりへ 飛んでいく。

ひまわり

ひらくまえから、
運命のひとをきめている
ひまわりの ながい睫毛。
夕べには 影もながくて
夏至のまつりにさそったけれど
しあわせそうに 夢みてた。

夜明け

夏至の宵も明けるころ
ひそかに 別れゆく小径
白葡萄を踏むときには
この前肢もてつだいましょう。
ほほえみながら 四足けものにもどる
あなたはどなただったでしょう。