絹のくも

ぎんいろにひかる
雨をなめ
ゆびさきをぬらす
月はしろい

空のまとう
絹のよう
あの雲はみた
ながいゆめ

やまをやまを
なぞって飛んだ
朝の火に
やかれてしんだ
月はいずこ
ぬれたゆびさき
雨はいずこ
さびしい舌さき
いずことはなに

あい

むかしのひとは
それを見て
木という名前を
つけました

むかしのひとは
なにを見て
あいという名を
つけたろう