March 2023

午睡より覚め年も名も忘れている白昼のひかり
山にも成仏があるのなら頂から舞い上がる雪は魂
出会った牡鹿はながく動かずやがて傷ついた脚を擦る
小川に残る木片のまわりで水の縞模様が踊りつづける
穂高の高みの雪を踏み夢と季節をとり残す